本記事では、D3Workerのサービス「BizFAX」を使ってFAX送信をするまでの手順をご紹介していきたいと思います。
BizFAXとは
BizFAXとは、NTTコミュニケーションズが提供するクラウド型インターネットFAXソリューションです。
事前準備
・オプロよりお渡しする、認証情報テキスト(OPROARTS認証情報「CID」「UID」「UPW」が記載されたテキストファイル)
・BizFAXアクセスID、アクセスパスワード、BizFAX加入者ユーザID、加入者ユーザパスワード
帳票テンプレートの準備
この手順では、簡易的にBizFAXでFAX送信ができることを目的としていますので、サンプルとしてあらかじめ用意されている「見積書3」のサンプルテンプレートをそのまま利用します。
オプロのサポートサイトにある「OPROARTS ドキュメント一覧(CSV連携)」 >「操作手順書」の「OPROARTS Liveでテンプレートを作成」の手順に従って、テンプレートの配備をします。
本記事では、「見積書3」のサンプルテンプレートを使います。
デザイナー画面です。
マッピング情報は以下です。「フィールドを定義」で記述されているフィールドに合わせてD3Workerのワーク、ViewFramerのビューとマッピングを設定することになります。
D3Workerの設定手順
D3Workerの大まかな設定手順は、「【TECH COLUMN】D3Workerの設定手順」をご参照ください。
具体的な手順は以下になります。
<サービスの設定>
- 「OPROARTS」サービスを新規作成します。
参考:【TECH COLUMN】D3Workerのサービス設定(OPROARTS連携)
2.「BizFAX」サービスを新規作成します。
参考:【TECH COLUMN】D3Workerのサービス設定(BizFAX)
<エンベロープの設定>
1.エンベロープを新規作成します。
エンベロープの詳細についてはこちらをご覧ください。
今回は、「OPROARTSで帳票を作成し、BizFAXを使って作成した帳票をFAX送信する」という処理を設定します。
※「属性、保管サービスタブ」は今回使用しないので、設定をスキップします
基本タブでは、エンベローブの名称を設定します。
文書化サービスタブでは、1で作成した「OPROARTS」サービスを選択します。
※「サービスの設定を用いる」はサービスで設定した値を使用します。エンベロープで値を設定すると、サービスの設定は使用されません。
配送サービスタブでは2で作成した「BizFAX」サービスを選択します。
2.「保存」をクリックして、エンベロープの設定を保存します。
<ワークの設定>
1.ワークを新規作成します。
ワークの詳細についてはこちらをご覧ください。
基本タブでは、ワークの名称を決定します。
データソースタブでは、D3Workerが受け取るCSVの形を設定します。ViewFramerから受け渡される単票のCSVデータ項目を登録します。
(ViewFramerのマッピングは、D3Workerと連携するときには単票型で作成します。)
ワークのエンベロープタブの設定概要は「【D3Worker】ワークの「エンベロープ」タブの設定」をご覧ください。
今回、エンベロープタブでは、3で作成したエンベロープを選択し、以下の情報を設定します。
・「エンベロープフィールド」:Quotation Number
・「アクティブ化するフィールド」:Quotation Number
・「ELSEとして使用する」:チェックあり
※「ELSEとして使用する」にチェックが入っている場合、「アクティブ化するフィールド」に設定した項目に何かしら値が入っていると、エンベロープが動作する状態になります。
文書とデータのマッピングタブでは、出力されるPDFに利用する情報を設定します。
・「文書名」:出力されるPDFのファイル名を設定します。
・「テンプレート名」:利用するテンプレート名を指定します。帳票テンプレートの準備で作成したテンプレート名を記載します。
※作成したテンプレート名の前に必ず「live_」を記載してください。
・「マッピング」:デザイナに渡すCSVの形を作成します。
データセットの追加を2回クリックして、「データセット1」「データセット2」を作成します。
「データセット1」は以下のように設定をします。
・行の制御:単一行のCSV
・データセットのフィールド値:デザイナのヘッダー/フッター部分に渡す項目
「データセット2」は以下のように設定をします。
・行の制御:複数行のCSV
・データセットのフィールド値:デザイナの明細部分に渡す項目
2.「保存」をクリックして、ワークの設定を保存します。
ViewFramerの設定手順
ViewFramerでは、D3workerが必要としているデータ(ワークのデータソース)をkintoneから取得し、D3workerへ渡す設定を行います。
<認証情報>
ViewFramerにログインして、認証情報を入力します。
今回は「見積」アプリと「見積商品」アプリを使用するので、その2つのアプリのAPIトークンを取得して入力します。
<ビュー設定>
ヘッダービュー、明細ビューをそれぞれ作成します。
ヘッダービューの出力項目&出力条件
明細ビューの出力項目&出力条件
ヘッダービュー、明細ビューの両方とも、「見積番号」項目が「QuotationNumber」という名前のパラメータの値と等しいレコードについて抽出するように設定しています。
ここで設定した「QuotationNumber」というパラメータは、kintoneでのボタン作成の際に使用します。
<マッピング設定>
ヘッダー明細型を指定し、主データと明細データのそれぞれに作成したビューを選択して次へ進みます。
基本設定&主データ
明細データ
明細データでは、「主データとの結合」で明細データの「QuotationNumber」項目と主データの「QuotationNumber」を紐づけます。
設定ができたら、「次へ」をクリックします。
「D3Worker」タブをクリックします。
URLを入力してワークを選択したらマッピングします。
「配備」をクリックしたら、ViewFramerの設定は完了です。
ViewFramerの詳細は、こちらをご覧ください。
kintone上でのボタン作成
D3WorkerおよびViewFramerの設定が完了した後、kintone上にViewFramerを呼び出すボタンを設置することで、アプリ画面からFAX送信を行うことができるようになります。
ボタン作成手順はこちらの「ボタン作成」セクション(25ページ以降)をご覧ください。
ボタンの設定例を以下に記載します。
※必ず出力設定の「操作指示」で「D3Worker」を選んでください。
「QuotationNumber」パラメータに「見積番号」項目を設定します。
(ヘッダービューと明細ビューの2つ分設定します)
これにより、詳細ページでボタンを押下したレコードの見積番号と等しいレコードについてのみViewFramerがレコードを抽出するようになります。
kintoneからFAX送信
作成したボタンをクリックすると、FAXが送信されます。
以下は送信されたFAXです。
BizFAX InternetFAX Web連携サービスにログインして送信履歴を確認すると、送信されたことが確認できます。
いかがでしたでしょうか?
少しでも「BizFAX」のイメージを掴んでいただけたのであれば幸いです。
「BizFAX」をご利用の際は是非ご活用ください!
ーーーーー(この記事に添付されているファイル) ーーーーー