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【TECH COLUMN】既存のPDFをDocuSignでサインしてkintone等へ格納

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OPRO Support staff
  • 2024年10月31日 00:35
  • 更新

本記事では、D3Workerを用いて既存のPDFをDocuSignにアップロードし、署名後kintone等に格納する方法についてご紹介します。

D3Workerの以下のサービスを使用します。

  • アップロード文書: 手元にある署名前のPDF、またDocuSignから返される署名後のPDFをD3Workerに送ります。
  • DocuSign - ワーク実行: 署名前のPDFをDocuSignにアップロードし、署名が済み次第別の処理(今回はkintoneにPDFを保管)を実行します。
  • kintone[保管]: 署名後のPDFをkintoneに送り、PDFを添付ファイルとして新たなレコードを作成します。

 

D3Workerの設定

D3Workerの設定は、

①手元のPDFをアップロードしてDocuSignに送るためのワーク
②署名済みPDFをkintoneに保管するためのワーク

の2つに分けて行います。

①のワークに属するサービスの中で②のワークを設定するため、
先に②に使用するサービス、エンベロープ、ワークを設定します。

 

署名済みPDFをkintoneに保管するための設定

サービス設定

「アップロード文書」を選択してサービスを作成します。

service_upload_document_panel.PNG

詳細はこちらの記事をご参照ください。

 

次に、「kintone[保管]」を選択してサービスを作成します。

service_kintone_storage_panel.PNG

以下のように設定します。

接続情報

項目名 説明
URL kintone組織のURLを入力します。
アプリのID 署名済みPDFを格納するアプリのIDを入力します。
APIトークン 署名済みPDFを格納するアプリのAPIトークンを入力します。

文書ファイルとデータファイル 

項目名 説明
文書ファイル 署名済みPDFを格納するフィールドコードを入力します。
データファイル 帳票の作成に使用したデータファイルを格納するフィールドコードを入力します。今回は指定しません。

その他のフィールド: 今回は指定しません。

service_kintone_storage.PNG

 

エンベロープ設定

文書化サービスに「アップロード文書」を基に作成したサービスを指定します。

envelope1_document.png

 

保管サービスに「kintone[保管]」を基に作成したサービスを指定します。

envelope2_store.png

 

ワーク設定

データソース: このワークではDocuSignのエンベロープIDを受け取るため、そのためのフィールドを1つ用意します。ここではDocuSignEnvelopeIDとしています。

work2_datasource.PNG

 

エンベロープ: 作成したエンベロープを選択し、エンベロープフィールドにDocuSignEnvelopeIDを、「アクティブ化するフィールド」に「エンベロープフィールド」を指定します。また「ELSEとして使用する」にチェックを入れます。

work2_envelope_field.PNGwork2_envelope.PNG

 

文書とデータのマッピング: 署名されたPDFがアップロードされる(文書を生成しない)ので、全項目を空のままにします。

 

手元のPDFをアップロードしてDocuSignに送るための設定

サービス設定

「アップロード文書」を選択してサービスを作成します。

service_upload_document_panel.PNG

詳細はこちらの記事をご参照ください。

今回はリクエストパラメータを「file」としています。

service_upload_document.PNG

 

次に、「DocuSign - ワーク実行」を選択してサービスを作成します。

service_docusign_work_panel.PNG

詳細はこちらの記事をご参照ください。

また、上の記事で説明されていない部分は以下のように設定します。

署名完了の期限

項目名 説明
期限 DocuSignに署名前のPDFをアップロードしてから、署名が済むまでワークの実行を待つ時間を指定します。ここで指定した時間を過ぎてから署名しても、その後のワークは実行されません。

DocuSignエンベロープ終了後に実行するワーク

項目名 説明
実行するワーク PDFに署名がなされたあとに実行されるワーク名を入力します。kintoneへPDFを格納するためのワークを指定します。
ファイルのパラメータ名

ワーク実行のリクエストの際に署名済みPDFを渡すパラメータ名を指定します。
※ワーク②のアップロード文書サービスで指定したリクエストパラメータ名を入力します。

「完了証明書を付ける」にチェックを入れると、署名完了後のPDFの最終ページにDocuSignから発行される完了証明書を付けることが可能です。
※D3WorkerからDocuSignに接続を行っているアカウントの 設定 > 署名設定 > エンベロープの配信 の「エンベロープに完了証明書を添付する」にチェックが入っている場合、D3Worker側で完了証明書を付けないと設定してもSalesforce側に証明書付きのファイルが格納されてしまいます。
画像1.png

データCSV 実行されるワークに受け渡すCSVデータを定義します。

__1.png

 

エンベロープ設定

文書化サービスに「アップロード文書」を基に作成したサービスを指定します。

envelope1_doc.png

 

配送サービスに「DocuSign - ワーク実行」を基に作成したサービスを指定します。

__2.png

 

ワーク設定

データソース: このワークでCSVデータは使用しないため、フィールドは空のままにします。
※「文字コード」をリクエストの際に用いるCSVファイルのエンコーディングと同じものにしてください。

work1_datasource.PNG

 

エンベロープ: 作成したエンベロープを選択し、「アクティブ化するフィールド」に「データソースの行番号」を指定、また「ELSEとして使用する」にチェックを入れます。

work1__envelope_field.PNGwork1__envelope.PNG

 

文書とデータのマッピング: 既存の文書をアップロードする(文書を生成しない)ので、全項目を空のままにします。

 

実際の流れ

以下のURLで、既存文書を用いたD3Workerへのリクエストが行えます。(○○○の部分にはユーザー毎に設定されている固有のアルファベット文字列が入ります)
https://d3w.ap.oproarts.com/d3w/a/○○○/al/facade/upload1.html

d3w_execute.png

認証

ユーザーIDとパスワードを入力します。

帳票データ

ワークにワーク①を指定します。

ワーク①でのCSVデータの役割はエンベロープを実行することであり、データの内容自体は処理に関係しないので、一行の適当な内容を持ったCSVファイルを選択します。(以下例)

csv_content.PNG

※ここでは行数の分だけワークが実行されるように設定しているので、CSVファイルの内容は1行にしてください。
※CSVファイルの文字エンコードはワーク①のデータソース設定で選択したものと同じものにしてください。ここではシフトJISを用いています。

リクエストパラメータはアップロード文書サービスで指定したリクエストパラメータ名を入力します。
署名対象のPDFを選択したら、「実行」をクリックします。

 

DocuSign画面に移ると、要署名の文書が追加されているので、署名を済ませます。

required_to_handle_list.PNG

 

その後kintoneのアプリを見ると、署名済みPDFの添付されたレコードが追加されています。
※この処理には少し時間がかかります

pdfr_sent_to_kintone.PNG

 

署名されたPDFは以下です。

pdf_with_signature.png

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

D3Workerを用いてDocuSignへのPDFアップロードから署名後の文書保管までを自動化することで、契約業務について大幅な時間短縮が期待できます。

本記事がD3WorkerとDocuSignを連携する際の参考になれば幸いです。

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