目次
概要
連絡先の氏名・住所は分かるものの
- メールアドレスを知らない
- メールアドレスは知っているが、送れない
- 受信拒否されており、メールを受け取ってもらえない
ために、顧客の反応が見えない…ということが稀にあるかと思います。
そんな場合でも、オプロが提供するWebアプリケーション「DMトレーサー」を使えば、その連絡先に送られたDMのQRコードから特定のWebサイトにアクセスがあったかを知ることが可能です。
Salesforceの取引先責任者レコードで顧客の連絡先を管理しているケースを例に挙げると、以下の流れで取引先責任者がQRコードを読み取ったか(特定のサイトを訪れたか)を把握します。
設定方法
D3Workerの設定
サービス・エンベロープ・ワークを作成します。
ここでは「取引先責任者レコードIDとQRコードが読み込まれた日時を受け取り、取引先責任者レコードを更新する」ようにそれぞれ設定します。
サービスの設定
- ダミー文書サービスタイプ
- Salesforce Files [配送]サービスタイプ
の2つを使用します。
それぞれのサービスの設定方法については、以下のヘルプページをご覧ください。
Salesforce Files [配送]サービスの「オブジェクト」部分の設定は以下のように入力します。
他の部分の設定は不要です。
※API参照名の「QRCodeOpened__c」「QRDateTime__c」は、取引先責任者オブジェクトに
- 取引先責任者がQRコードを読み取ったことを判別するフラグ項目(API参照名: QRCodeOpened__c)
- 取引先責任者がQRコードを読み取った日時を格納する日付/時間項目(API参照名: QRDateTime__c)
の2つのカスタム項目を用意していることを前提としています。
これらは例ですので、実際に使用している項目のAPI参照名で置き換えてください。
エンベロープの設定
文書化サービスに「ダミー文書」サービスを
配送サービスに「Salesforce Files [配送]」を
指定します。
配送サービスの「オブジェクト」の部分では
- 更新する取引先責任者レコードのIDにエンベロープパラメータ{ContactId}を
- 取引先責任者がQRコードを読み取ったことを判別するフラグ項目にはtrueを
- 取引先責任者がQRコードを読み取った日時を格納する日付/時間項目にはエンベロープパラメータ{QR_OpenDate}を
それぞれ指定しています。
ワークの設定
データソースの最後のフィールドは、必ず日付 or 時刻 or 日時値を受け取るためのフィールドにします。
文字コードは「UTF-8」を選択してください。
エンベロープを選択し、エンベロープパラメータにデータソースのフィールドを対応させます。
「ELSEとして使用する」をチェックします。
このワークで行われることはSalesforceのレコードを更新することだけであり、ファイルの配送は行われません。
よって文書とデータのマッピングの設定は不要です。
オプロへの情報提供
DMトレーサーからD3Workerのワークを呼び出すためには、事前にオプロへいくつかの情報を共有する必要があります。
具体的には、以下の情報が必要です。
- D3Workerのテナント名
- D3WorkerのUID・UPW
- 作成したワーク名
- ①データソースのフィールド(最後のフィールドを除く)※1
- ②データソースの最後のフィールド(日時値を受け取るためのフィールド)の種別※2
- ③ワークの「データソース」内の「文字コード」の値
- ④ワークの「データソース」内の「先頭行」の「データとして使用しない」がチェックされているかどうか
※1
D3Workerに渡すCSVの末尾には自動的に現在日付時刻が付加されますが、その項目は含まれません。
ワークの「データソース」の「フィールド」は、ここで指定した項目 + 末尾の日付項目 の並びになるように設定してください。
※2
D3Workerへ渡されるCSVの末尾には日付や時刻が付加されます。
ワークのデータソースの末尾のパラメータで値を受け取り、その日時値をSalesforce上へ反映することが可能です。
以下の中から日時値のタイプを1つ選びます。
- "DATE" :
yyyy-MM-dd
の書式で現在日付を渡します。
Salesforceの「日付」型項目を更新するために利用する想定。 - "DATETIME" :
yyyy-MM-dd'T'HH:mm:ss.SSSZ
の書式で現在時刻を渡します。
Salesforceの「日付/時間」型項目を更新するために利用する想定。 - "TIME" :
HH:mm:ss
の書式で現在時刻を渡します。タイムゾーンは含みません。
Salesforceの「時間」型項目を更新するために利用する想定。
QRコードを用意する
D3Workerの設定が完了し、オプロへの情報共有も済んだら、あとはDMトレーサーのルールに沿ったURLをQRコードにするだけです。
以下のURLに相当するQRコードを用意します。
https://d3w.ap.oproarts.com/d3w_tracker/action?key=[オプロから共有されるキーの値]&recordId=[更新したいSalesforceレコードのID]&url=[誘導したいページのURL]
このURLにアクセスすると、DMトレーサーは指定したWebサイトのURLをアクセス元に返し、同時にD3Workerのワークを呼び出します。
実際の動き
QRコードを読み取った取引先責任者からすると特定のWebサイトに案内されるだけですが、裏側ではSalesforceの取引先責任者レコードが更新されることで「DMを送られた取引先責任者は、QRコードを読み取った」ということが把握できます。
表側では
- ORコードを読み取る(DMトレーサーへリクエスト)
- Webサイトに案内される
裏側では
- QRコードを読み取る(DMトレーサーへリクエスト)
- D3Workerが呼ばれ、Salesforceの取引先責任者レコードを更新する
という動きになります。