本記事では、D3Workerのサービス「Cloud Print」を使って印刷をするまでの手順をご紹介していきたいと思います。
Cloud Printとは
Cloud Printは、クラウドでの直接印刷を実現するサービスです。
プリンタが接続されているPCにあらかじめ「Cloud Print Proxy」をインストールしておき、D3Workerにリクエストすることで印刷を実行します。
事前準備
・オプロよりお渡しする、認証情報テキスト(OPROARTS認証情報「CID」「UID」「UPW」が記載されたテキストファイル)
帳票テンプレートの準備
この手順では、簡易的にCloud Printで印刷できることを目的としていますので、サンプルとしてあらかじめ用意されている「見積書」のサンプルテンプレートをそのまま利用します。
オプロのサポートサイトにある「OPROARTS ドキュメント一覧(CSV連携)」 >「〈OPROARTS Live(帳票デザイナ)〉ユーザーガイド(PDF帳票)」の手順に従って、テンプレートの配備をします。
また、操作手順書17ページの「CSV定義」作成画面の設定後、「サンプルCSV」ボタンをクリックしてCSVをダウンロードしてください。
Cloud Print Proxyのインストール
印刷を行うプリンタドライバーがインストールされているPCに、「Cloud Print Proxy」というエージェントをインストールします。
インストーラの入手およびインストール手順は、「Cloud Print Proxyインストーラとインストールマニュアル」をご覧ください。
※インストール中に設定する「UID」「UPW」は、認証情報テキストの「D3Worker認証用」を指定してください。
D3Workerの設定手順
D3Workerの大まかな設定手順は、「【TECH COLUMN】D3Workerの設定手順」をご参照ください。
具体的な手順は以下になります。
1.「OPROARTS」サービスを新規作成します。
参考:【TECH COLUMN】D3Workerのサービス設定(OPROARTS連携)
2.「Cloud Print」サービスを新規作成します。
参考:【TECH COLUMN】D3Workerのサービス設定(Cloud Print)
3.エンベロープを新規作成します。
エンベロープの詳細についてはこちらをご覧ください。
今回は、「OPROARTSで帳票を作成し、Cloud Printを使って作成した帳票を印刷する」という処理
を設定します。
※「属性、保管サービスタブ」は今回使用しないので、設定をスキップします
基本タブでは、エンベローブの名称を設定します。
文書化サービスタブでは、1で作成した「OPROARTS」サービスを選択します。
※「サービスの設定を用いる」はサービスで設定した値を使用します。
エンベロープで値を設定すると、サービスの設定は使用されません。
配送サービスタブでは2で作成した「Cloud Print」サービスを選択します。
4.「保存」をクリックして、エンベロープの設定を保存します。
5.ワークを新規作成します。
ワークの詳細についてはこちらをご覧ください。
基本タブでは、ワークの名称を決定します。
データソースタブでは、D3Workerが受け取るCSVの形を設定します。
「帳票テンプレートの準備」でダウンロードしたCSVファイルの「quotation2_TD1」
「quotation2_TD2」のヘッダ項目を並べて登録します。
ワークのエンベロープタブの設定概要は「【D3Worker】ワークの「エンベロープ」タブの設定」
をご覧ください。
今回、エンベロープタブでは、3で作成したエンベロープを選択し、以下の情報を設定します。
・「エンベロープフィールド」:Quotation Number
・「アクティブ化するフィールド」:Quotation Number
・「ELSEとして使用する」:チェックあり
※「ELSEとして使用する」にチェックが入っている場合、「アクティブ化するフィールド」
に設定した項目に何かしら値が入っていると、エンベロープが動作する状態になります。
文書とデータのマッピングタブでは、出力されるPDFに利用する情報を設定します。
・「文書名」:出力されるPDFのファイル名を設定します。
・「テンプレート名」:利用するテンプレート名を指定します。
帳票テンプレートの準備で作成したテンプレート名を記載します。
※作成したテンプレート名の前に必ず「live_」を記載してください。
・「マッピング」:デザイナに渡すCSVの形を作成します。
データセットの追加を2回クリックして、「データセット1」「データセット2」を作成します。
「データセット1」は以下のように設定をします。
・行の制御:単一行のCSV
・データセットのフィールド値:「帳票テンプレートの準備」でダウンロードしたCSVファイルの
「quotation2_TD1」の項目
「データセット2」は以下のように設定をします。
・行の制御:複数行のCSV
・データセットのフィールド値:「帳票テンプレートの準備」でダウンロードしたCSVファイルの
「quotation2_TD2」の項目
6.「保存」をクリックして、ワークの設定を保存します。
動作確認
D3Workerのワーク実行用URL(https://d3w.ap.oproarts.com/d3w/a/XXXXXXXXX/al/facade/upload.html)に遷移するとワーク実行に必要な項目が表示されます。
※XXXXXXXXにはお客様ごとにオプロが発行するテナントIDが入ります。
UID | 認証情報テキストの「CloudPrint認証用」のUID |
UPW | 認証情報テキストの「CloudPrint認証用」のUPW |
ワーク | 作成したワーク名 |
添付ファイル | D3Workerに連携するCSVデータ ※今回はこちらをご利用ください。 |
設定項目の入力を終えたら「実行」ボタンをクリック。
動作に成功していれば実際に帳票が印刷されるはずですので、ご確認ください!
Cloud Printログイン
Cloud Printには以下の画面からログインできます。
v1
https://ext.oproarts.com/cloudprint/
v2
https://cloudprint.oproarts.com/cp/
「UID」「UPW」は、認証情報テキストの「D3Worker認証用」を指定してください。
ログインした画面で「検索」をクリックすると先ほど実行した印刷履歴が確認できます!
※再印刷機能(box保管機能)をご利用いただく場合は、別途boxのご契約が必要となります。
いかがでしたでしょうか?
少しでも「Cloud Print」のイメージが湧いたという方がいれば幸いです。