本記事では、ソアスクの納品データをD3Workerを用いて勘定奉行クラウドへ登録する方法をご紹介します。

 

目次

• 事前準備
• D3Workerの設定
  • サービスの設定
  • エンベロープの設定
  • ワークの設定
• ViewFramerの設定
  • ビューの作成
  • マッピングの作成
• 仕訳伝票登録ボタンの設置

 

事前準備

納品データ

受注確定を用いて作成した納品データを使用してください。

 

以下の項目値を、勘定奉行クラウドとの連携で使用します。

項目名	対応する仕訳伝票のパラメータ
-	伝票ヘッダー.仕訳伝票区分
ViewFramerの項目ビルダーで数式指定	伝票ヘッダー.伝票No.
納品明細.納品.納品番号	伝票ヘッダー.伝票の識別子
0 (固定値)	伝票ヘッダー.伝票入力形式
-	伝票ヘッダー.伝票部門コード
0 (固定値)	伝票ヘッダー.整理区分
ViewFramerの項目ビルダーで数式指定*	伝票ヘッダー.日付
-	伝票ヘッダー.証憑
1 (固定値)	伝票ヘッダー.部門指定方法
-	伝票明細.付箋メモ
-	伝票明細.付箋色
-	伝票明細.借方/事業区分コード
納品明細.科目マスタ.会計システム勘定科目ID*	伝票明細.借方/勘定科目コード
納品明細.納品.納品先.会計システム取引先ID	伝票明細.借方/取引先コード
納品明細.金額*	伝票明細.借方/本体金額
納品明細.税率マスタ.会計連携用税区分コード	伝票明細.借方/消費税区分コード
納品明細.税率(%)	伝票明細.借方/消費税率
ViewFramerの項目ビルダーで数式指定	伝票明細.借方/消費税率種別
0 (固定値)	伝票明細.借方/消費税自動計算
納品明細.税額	伝票明細.借方/消費税額
2 (固定値)	伝票明細.借方/端数処理
-	伝票明細.借方/補助科目コード
納品明細.納品.部門.会計システム部門ID	伝票明細.借方/部門コード
納品明細.備考	伝票明細.摘要
-	伝票明細.貸方/事業区分コード
奉行クラウドに登録されている売上の勘定科目コード (固定値)*	伝票明細.貸方/勘定科目コード
納品明細.納品.納品先.会計システム取引先ID	伝票明細.貸方/取引先コード
納品明細.金額*	伝票明細.貸方/本体金額
納品明細.税率マスタ.会計連携用税区分コード	伝票明細.貸方/消費税区分コード
納品明細.税率(%)	伝票明細.貸方/消費税率
ViewFramerの項目ビルダーで数式指定	伝票明細.貸方/消費税率種別
0 (固定値)	伝票明細.貸方/消費税自動計算
納品明細.税額	伝票明細.貸方/消費税額
2 (固定値)	伝票明細.貸方/端数処理
奉行クラウドに登録されている任意の補助科目コード (固定値)	伝票明細.貸方/補助科目コード
納品明細.納品.部門.会計システム部門ID	伝票明細.貸方/部門コード

※末尾に「*」が付いている項目は連携において必須の項目ですので、値が入っていることを確認した上で奉行クラウドにデータを連携してください。
※会計システム勘定科目ID、会計システム品目ID、税区分コード、会計システム部門ID、会計システム取引先IDの情報は、奉行クラウドに登録されているマスタデータのIDと同じものを入力してください。 

 

勘定奉行クラウドのアカウント情報

以下の情報をD3Workerの設定で使用します。手元に控えておいてください。

設定で使用する情報	情報の取得方法
法人接続情報	奉行クラウドの管理ポータル「法人管理」で取得できます。
アクセストークン	奉行クラウドの管理ポータル「連携アプリケーション登録」で取得できます。

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D3Workerの設定

サービスの設定

 「ダミー文書」サービス と「勘定奉行クラウド 仕訳伝票登録」サービスを使用します。
各サービスの設定方法は、以下の記事をご参照ください。

• 「ダミー文書」サービスの設定方法
• 「勘定奉行クラウド 仕訳伝票登録」サービスの設定方法
• Salesforce Files [配送] サービスの設定方法

Salesforce Files [配送] サービスでは、奉行クラウドに連携した納品明細レコードの項目を更新します。

項目のAPI参照名には納品明細オブジェクトの「会計システム連携済み」項目のAPI参照名「appsfs__fs_AccountingCooperated__c」と「会計システム連携日時」項目のAPI参照名「appsfs__fs_AccountingCooperationDate__c」を入力します。
(ここではオブジェクトのAPI参照名は、レコードのIDと同様エンベロープの設定時に指定することとします)

 

エンベロープの設定

エンベロープの名称とメモを入力し、お好みで属性を指定したら、文書化サービスに「ダミー文書」を基に作成したサービスを、配送サービスに「勘定奉行クラウド 仕訳伝票登録」を基に作成したサービスと「Salesforce Files [配送] 」を基に作成したサービスを指定します。

・文書化サービス

・配送サービス

「勘定奉行クラウド 仕訳伝票登録」を基に作成したサービスを選択したら、「エンベロープパラメータの一括設定」をクリックして各項目のエンベロープパラメータを作成します。

 

「Salesforce Files [配送] 」を基に作成したサービスを指定したら、オブジェクトのAPI参照名、オブジェクトレコードのID、項目部分を入力します。

「appsfs__OutboundDeliveryDetail__c」「{Salesforce納品明細ID}」「{連携日時}」「true」については、文字を変えずにこの通り入力してください。
また、ファイルの添付は「しない」に設定します。

 

ワークの設定

 名称とメモを入力したら、「エンベロープ」タブに移動します。

「エンベロープパラメータからデータソースを構築」をクリックすることで、エンベロープパラメータに対応するデータソースのフィールドが自動で生成され、それらがエンベロープパラメータの値として挿入されます。

 

以下のデータソースが作成されます。

 

※エンベロープの文書化サービスはダミー文書サービスを基に作成されているので、「文書とデータのマッピング」タブでの設定事項はありません。

 

補足

ここまでのD3Workerの設定（「勘定奉行クラウド 仕訳伝票登録」サービス・「Salesforce Files [配送] 」サービスの認証情報入力を除く）を含むファイルを本ページ最下部に添付しています。

ZIPファイル「works(1)-2023...」をクリックしてダウンロードし、D3Workerのワーク画面の「インポート」ボタンで設定をインポートできます。

ファイルのインポートについて詳しくは D3Workerでのワークのエクスポート/インポート方法 をご覧ください。

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ViewFramerの設定

ここでは大まかな設定方法のみ紹介します。
D3Workerと連携するためのViewFramerの設定の詳細については、こちらの記事をご参照ください。

 

ビューの作成

リレーション設定

使用するオブジェクトのリレーション設定は以下です。

 

出力項目設定

選択した各オブジェクトについて、以下の項目をD3Workerへの連携対象とします。

 

「項目」の「項目ビルダー」をクリックしたときに表示される内容と、「出力項目名」の対応は以下です。 

「項目ビルダー」をクリックしたときに表示される内容	出力項目名
''	C1.伝票明細.付箋メモ
''	C1.伝票明細.付箋色
''	C1.伝票明細.借方/事業区分コード
TitleMaster.appsfs__fs_AccountingAccountTitleId__c	C1.伝票明細.借方/勘定科目コード
Account.appsfs__fs_AccountingAccountId__c	C1.伝票明細.借方/取引先コード
FORMAT_NUMBER( OutboundDeliveryDetail.appsfs__fs_Amount__c, '0' )	C1.伝票明細.借方/本体金額
TaxRateMaster.appsfs__fs_AccountingCooperationTaxCode__c	C1.伝票明細.借方/消費税区分コード
FORMAT_NUMBER( OutboundDeliveryDetail.appsfs__fs_TaxRate__c, '0' )	C1.伝票明細.借方/消費税率
IF( TaxAreaMaster.appsfs__fs_IsReducedTaxRates__c, '1', '0' )	C1.伝票明細.借方/消費税率種別
'0'	C1.伝票明細.借方/消費税自動計算
FORMAT_NUMBER( OutboundDeliveryDetail.appsfs__fs_Tax__c, '0' )	C1.伝票明細.借方/消費税額
'2'	C1.伝票明細.借方/端数処理
''	C1.伝票明細.借方/補助科目コード
Sector.appsfs__fs_AccountingSectorId__c	C1.伝票明細.借方/部門コード
OutboundDeliveryDetail.appsfs__fs_Note__c	C1.伝票明細.摘要
''	C1.伝票明細.貸方/事業区分コード
売上の勘定科目コード（''で括る）	C1.伝票明細.貸方/勘定科目コード
Account.appsfs__fs_AccountingAccountId__c	C1.伝票明細.貸方/取引先コード
FORMAT_NUMBER( OutboundDeliveryDetail.appsfs__fs_Amount__c, '0' )	C1.伝票明細.貸方/本体金額
TaxRateMaster.appsfs__fs_AccountingCooperationTaxCode__c	C1.伝票明細.貸方/消費税区分コード
FORMAT_NUMBER( OutboundDeliveryDetail.appsfs__fs_TaxRate__c, '0' )	C1.伝票明細.貸方/消費税率
IF( TaxAreaMaster.appsfs__fs_IsReducedTaxRates__c, '1', '0' )	C1.伝票明細.貸方/消費税率種別
'0'	C1.伝票明細.貸方/消費税自動計算
FORMAT_NUMBER( OutboundDeliveryDetail.appsfs__fs_Tax__c, '0' )	C1.伝票明細.貸方/消費税額
'2'	C1.伝票明細.貸方/端数処理
任意の補助科目コード（''で括る）	C1.伝票明細.貸方/補助科目コード
Sector.appsfs__fs_AccountingSectorId__c	C1.伝票明細.貸方/部門コード
'0'	P.伝票ヘッダー.仕訳伝票区分
RIGHT(OutboundDelivery.Name,6)	P.伝票ヘッダー.伝票No.
OutboundDelivery.Name	P.伝票ヘッダー.伝票の識別子
'0'	P.伝票ヘッダー.伝票入力形式
''	P.伝票ヘッダー.伝票部門コード
'0'	P.伝票ヘッダー.整理区分
FORMAT_DATE( TODAY(), 'yyyy/MM/dd' )	P.伝票ヘッダー.日付
''	P.伝票ヘッダー.証憑
'1'	P.伝票ヘッダー.部門指定方法
OutboundDeliveryDetail.Id	Salesforce納品明細ID
FORMAT_DATE( NOW(), 'yyyy/MM/dd HH:mm:ss' )	連携日時

後の設定のため、ビューの「出力項目名」は、ワークのデータソースフィールド名と同じにしてください。

 

出力条件設定

• 納品明細.会計システム連携済がオフ
• 納品明細.会計システム連携日時が空値

である納品明細レコードのみを会計フリーへのデータ連携対象とするために、出力条件を以下のように設定します。

※「パラメーター」の

• OutboundDeliveryIds
• AccountIds

は、ViewFramerがレコードを効率的に取得するためのパラメーターになります。

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マッピングの作成

作成したビューをD3Workerのワークに紐づけます。

帳票タイプに「一覧型」を選択し、「取得」をクリックします。最大件数には500000を指定します。

以上が済んだら「次へ」をクリックします。

 

「D3Worker」タブをクリックし、「URL」に以下のURLを入力したら、作成したワークを選択します。

https://d3w.ap.oproarts.com/d3w/api/{お客様用テナント}/

 

選択したワークのデータソースにビューの項目を対応させたら、「配備」をクリックしてマッピングを使用可能な状態にします。

「自動マッピング」をクリックすることで、ワークのデータソースフィールドにビューの出力項目が自動で対応付けられます。

※「自動マッピング」をするためにはビューの出力項目名とワークのデータソースフィールド名を同じにする必要があります。

 

補足

ここまでのViewFramerの設定（D3Workerワークとのマッピングを除く）を含むファイルを本ページ最下部に添付しています。

ZIPファイル「bugyo_sales_mapping_Import...」をクリックしてダウンロードし、ViewFramerのマッピング画面で「インポート」ボタンで設定をインポートできます。

ファイルのインポートについて詳しくは ビュー・マッピングのエクスポート・インポート方法(ViewFramer) をご覧ください。

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仕訳伝票登録ボタンの設置

本記事最下部に添付されているVisualforceページ雛形をダウンロードし

 mappingNm:'マッピング名',

の「マッピング名」を作成したマッピング名（この記事で言うと「bugyo_sales_mapping」）で置き換えたVisualforceページを作成します。

編集したVisualforceページを基にリストボタンを作成し、納品オブジェクトのリストビューに設置してください。

 

データ連携対象の納品レコードにチェックを入れ、作成したボタンをクリックすると、、、

 

勘定奉行クラウドに仕訳伝票データが登録されました。

納品1

納品2

納品3

 

納品明細レコードの「会計システム連携済み」項目、「会計システム連携日時」項目も更新されています。

 

注意点 

• 「会計システム連携済み」がオフかつ「会計システム連携日時」が空である納品明細のみが勘定奉行クラウドへ連携されます。
• 登録後は「会計システム連携済み」がオンに、「会計システム連携日時」がViewFramerへリクエストした日時に更新されるため、同じ納品明細データを再度連携してしまうことを防ぐことができます。

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おわりに

クラウド会計サービスとのシームレスな連携が実現されたことにより、ソアスクのデータを更に柔軟に活用することができるようになりました。

本記事がソアスクと勘定奉行クラウドを連携する際の参考になれば幸いです。

 

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