本記事では、ViewFramerを使ってD3Workerの「OPROARTS Live for Salesforce」サービス(Connector for Salesforce)で文書ファイルを作成する方法をご紹介します。
【事前準備】
「OPROARTS Live for Salesforce」サービスを使用するには下記4つの値が必要です。
今回はViewFramerを使ってD3Worker連携を行うので、下記4項目を対象のオブジェクトに作成します。
表示ラベル(例) |
API参照名(例) |
データ型 |
数式 |
セッションID |
SessionId__c |
数式(テキスト) |
$Api.Session_ID |
PartnerSeverURL |
PartnerSeverURL__c |
数式(テキスト) |
$Api.Partner_Server_URL_550 |
組織ID |
OrgId__c |
数式(テキスト) |
$Organization.Id |
ユーザID |
UserId__c |
数式(テキスト) |
$User.Id |
※組織IDとユーザIDが固定の場合は「セッションID」項目のみの作成でOKです。
※上記4項目はすべて数式項目のため、ユーザがアクセス・参照する度評価され値が変動します。
当コラムの流れについて
下記順序で実際に設定していきます。
① D3Workerの設定(サービス、エンベロープ、ワーク)
② ViewFramerの設定(ビューおよびマッピングの定義)
③ Salesforce上にてボタンの生成
1.D3Workerの設定
サービスの設定>エンベロープの設定>ワークの設定を行います。
- サービスの設定
サービスは「OPROARTS Live for Salesforce」を選択します。
「OPROARTS Live for Salesforce」からSalesforceへアクセスしてデータを取得・文書を生成する為、アクセスするために必要なデータや、データの基となるレコードを識別するIDを渡す必要があります。
以下、設定項目と説明になります。
項目 |
説明 |
URL |
帳票テンプレートを作成するクラウドサービスURL (通常は変更する必要はありません) |
セッションID |
Salesforceでは、システムにログインするとユーザごとに「セッションID」と呼ばれる接続情報が発行されます。 ログインする度に発行され、ログアウト、セッション切断時は無効化されます。セッションIDは、動的に値が変動します。 セッションについての詳細はこちらをご覧ください。 今回は、【事前準備】で作成した「セッションID」項目を用います。 |
ユーザID |
Salesforceにインストールする「OPROARTS Connector」のLA(出力用)ライセンスに登録されているユーザID。 ユーザIDも同様に固定文字列として設定することが可能です。 ユーザIDを特定する方法についてはこちら。 今回は、【事前準備】で作成した「ユーザID」項目を用います。 |
組織ID |
Salesforce環境・組織を識別する一意のキー 組織IDも同様に固定文字列として設定することが可能です。 組織IDを特定する方法は以下。 <Lightning> 設定>会社の設定>組織情報>Salesforce.com組織ID <Classic> 設定>管理者設定>組織プロファイル>組織情報>Salesforce.com組織ID |
Partner API URL |
SalesforceではPartner_Server_URLと表現され、SOAP エンドポイントURLです。 Partner API URLも以下構文で表現されるため、固定文字列として設定することが可能です。 構文:https://[Salesforceドメイン名]/services/Soap/u/[Partner API URLバージョン]/[組織ID] 例)https://ap4.salesforce.com/services/Soap/u/22.0/XXXXXXXXXX |
OPROARTSキー |
OPROARTS認証におけるドキュメント出力用キー (通常は変更する必要はありません)
|
OPROARTSオブジェクト名前空間プレフィックス |
OPROARTS認証に必要な情報が格納されたオブジェクト。 Salesforce組織にインストールされているOPROARTS Connector の種類に合わせて設定してください。 ・OPROARTS Connector v1.35以前:OPROARTS020 ・OPROARTS Connector v2.0以降:oproarts1 ・soarize もしくは ソアスク同梱版:appsfs ・docutize同梱版:docutize |
出力するオブジェクトID |
Salesforceにアクセスしデータの取得、文書生成するために必要なレコード識別ID。 |
- エンベロープの設定
エンベロープでは、文書化サービスに「OPROARTS Live for Salesforce」を選択し、配送サービスには任意のサービスを選択・設定します。
ここでは、動的になる値の定義を「{}」を使って設定します。
「セッションID」「ユーザID」「組織ID」「Partner API URL」「出力するオブジェクトID」はViewFramerで取得してくるので動的にしています。
- ワークの設定
ワークでは、文書化必要なデータの引数を設定し、受け取った引数を予め設定していたエンベロープの各定義(動的項目)に対してマッピングします。
D3Workerの設定は以上です。
2.ViewFramerの設定
ViewFramerでは、D3workerが必要としているデータ(ワークのデータソース)をSalesforceから取得し、D3workerへ渡す設定を行います。
- ビューの作成
事前準備で数式4項目を作成したオブジェクト・帳票のヘッダとして利用しているオブジェクトからD3workerのワークが必要としているデータを取得するようなビューを作成します。
- マッピングの作成
マッピングでは、D3Workerの対象ワークに設定したデータソースに渡したいデータのマッピングを「D3Worker」タブで行います。
※Documentizer及びCSVのマッピングは不要です。
ViewFramerの設定は以上です。
3.Salesforce上にてボタンの生成
D3WorkerおよびViewFramerの設定が完了した後、ViewFramerからD3Worker用のスクリプトを生成しSalesforceに生成したスクリプトを用いたアクション・ボタンを設置することで使用することができるようになります。
以上、ViewFramerからD3Workerを呼び、Connector for Salesforceで文書化する方法の紹介でした!