帳票DXとは
帳票DXは、オプロが15年以上に渡って培ってきたクラウド帳票の技術とノウハウを集結した次世代型のクラウド帳票サービスです。
帳票DXは、日本企業の商取引に不可欠な請求書などの取引書類や、法律などで定められた公的証明書といった複雑な帳票を、AIを搭載したデザインツールで簡単に設計し、様々な業務アプリケーションと連携しながら、安定的で自動化された業務運用(多様な出力、大量出力、後続業務システム連携)を実現することで、クラウド帳票のDX基盤ソリューションを提供します。
帳票DXは、様々なプラットフォームで動作する業務アプリケーションと連携しやすくするためのConnector製品がバンドルされたパッケージソリューションも提供しています。
「帳票DX for SAP」は、Connector for SuccessFactorsを帳票DXにバンドルしたパッケージソリューションです。
また、帳票DXは、4種類のプランが設定されておりますが( https://www.formdx.com/price/ )、Connector for SuccessFactorsと組み合わせることができるプランは、Business/Enterprise/Privateの3種類です。
BusinessプランとEnterpriseプランはマルチテナント形式、Privateプランは専用インスタンスで動作します。
帳票DX for SAPの概要
帳票DX for SAPは、Connector for SuccessFactorsを帳票DXにバンドルしたパッケージソリューションです。
従来型のAdd-on開発(機能拡張)によって、SAPシステムのバージョンアップの検証に多くのコストを必要としていた課題を解決するために、Side-by-side開発を軸としたFit-to-Standardのコンセプトを体現するためにBusiness Technology Platform(BTP)がリリースされています。
帳票DXは、このBTP上にConnectorをインストールし、帳票DXとSuccessFactorsなどのSAPシステムと連携させる仕組みを実現しています。
帳票DXの主要機能一覧
帳票DXは、あらかじめ帳票DXに保存されたテンプレートと、業務アプリケーション等からRest APIでPOSTする出力データを組合せて、帳票を生成し、帳票ファイルとして返します。
- PDF形式帳票テンプレート作成機能
PDF形式の帳票テンプレートを作成する機能です。XAデザイナーというツールを使用します。
https://spc.opro.net/hc/ja/sections/38577532794777 - オフィスファイル形式帳票テンプレート作成機能
ワード、エクセル、パワーポイント形式の帳票テンプレートを作成する機能です。DDO(Document Designer for Office)というツールを使用します。
https://spc.opro.net/hc/ja/sections/37662709385625 - 帳票出力データ受付機能(API)
Connectorを使わずに、直接Rest APIにPOSTして帳票生成を行う機能です。帳票DX for SAPはConnector for SuccessFactorsと組み合わせたパッケージソリューションですので、基本的にAPI仕様について意識する必要はありません。
https://spc.opro.net/hc/ja/sections/38583580555417 - 帳票生成機能
テンプレート情報とAPIで受け取ったデータを使って、帳票ファイルを生成します。生成された帳票ファイルは、そのままRest APIで返されるため、帳票DX内にデータは保存されません。
単位時間あたりの最大処理量やファイルサイズの最大値によってプランが変わってきます。 - 外部サービス連携機能
生成された帳票ファイルを別の外部サービスとの連携(クラウドストレージへの保存や電子契約サービスへの連携など)を行う機能です
Connector for SuccessFactorsの主要機能一覧
Connector for SuccessFactorsは、SAP Business Technology Platformのサブアカウントにインストールされ、以下の機能を備えています。
一般ユーザが利用する機能は以下の7つです。
- SAP Cloud Identity Services (IAS)によるSingle Sign On(SSO)機能:ユーザはSuccessFactorsのログインIDとパスワードでログイン可能
- 厳密にはSuccessFactorsとIASとBTPの設定であるが、ユーザ視点の機能として記載
- SuccessFactorsのRole設定に基づく、ODataによるSuccessFactorsデータの取得と書込み
- これも厳密にはSuccessFactorsとIASとBTPの設定であるが、ユーザ視点の機能として記載
- OData経由で取得した一覧データの表示と表示のフィルタ(検索)機能
- フィルタ条件の保存機能は、今後リリース予定
- 出力する帳票テンプレートの選択
- 帳票出力の実行
- データ取得と帳票出力の履歴の保存機能(履歴は基本的に削除しない)
また、管理者は、下記の3つの機能も使うことができます。
- 環境設定機能(接続設定)
- エンティティ定義とマッピング設定機能
- 履歴確認機能
※Connector for SuccessFactorsの「管理ユーザ」と「一般ユーザ」の設定は、IASで行います。
帳票DX for SAPご利用にあたっての注意事項
BTPの設定
Connector for SAPのインストールを行うにあたっては、BTPのサブアカウントが必要です。
サブアカウントは、お客様にて、BTPグローバルアカウントを用いて作成いただきます。
払い出して頂いたサブアカウントを用いたConnector for SuccessFactorsのインストールや初期設定はオプロのコンサルティングチームが行います。
サブアカウントでは操作が行えない設定(お客様のBTPグローバルアカウントを用いたサブアカウントの払い出しや、IASによるSSO設定、SuccessFactorsのRole設定など)は、お客様にて実施頂きます。
※SAP Cloud Identity Services (IAS)は、SAP Business Technology Platform (SAP BTP) のサービスのグループです。
パフォーマンス
SuccessFactorsからODataでデータを取得する際に、SuccessFactorsに与えるパフォーマンスの影響や、BTP上の別のサブアカウントで動作するアプリへのパフォーマンスの影響が気になる場合は、有償トライアルやPoCコンサルティングサービス等でご発注前にご確認ください。
SLA/SLO、RPO/RTO
帳票DX for SAPにおいては、SLA/SLO、RPO/RTOのいずれも設定されません。
【参考】
SLA(Service Level Agreement):「サービスレベル合意」もしくは「サービスレベル保証」と訳されます。サービス内容に関する事業者と利用者の契約を指します。
SLO(Service Level Objective):「サービスレベル目標」と訳されます。事業者が設定するサービスに関する目標です。SLAで定めた多くの指標を達成するべく、努力目標を数値化したものです。
RPO(Recovery Point Objective):障害発生時、過去の「どの時点まで」のデータを復旧させるかの目標値
RTO(Recovery Time Objective):障害発生時「どのくらいの時間で(いつまでに)」 復旧させるかを定めた目標値
帳票出力権限
帳票DXで出力される帳票に含まれるデータは、Connector for SuccessFactorsを介してSuccessFactorsから取得するデータが対象となります。
これらのデータに関するアクセス権限は、IASによってコントロールされConnector for SuccessFactorsや帳票DXではコントロールしません。
IASの設定を利用せず、BTPとSuccessFactorsをベーシック認証で接続する場合、帳票DX for SAPでは、ベーシック認証に用いたユーザの権限で読み書きできるデータが帳票出力の対象となります。
以下は帳票DX for SAP発注書に記載される注意事項例です。
- BTP上に「帳票DX for SAP」用のサブアカウントをご準備ください。
- SuccessFactorsからBTPへはIASを用いたSSO認証が必要です。SSO認証を行うためのIASとBTPの設定は、お客様で実施いただく想定です(BTP サブアカウントとのTrust設定)。
- SSO認証を行うためのSuccessFactors上の設定は、お客様で実施いただく想定です(OAuth クライアントの作成)。
- Connector for SuccessFactors、および帳票DXの処理速度やAPI連携するサービスへのパフォーマンスの影響に関してはPoCなどで発注前にご確認ください。
- アプリ内の権限制御はSuccessFactorsの権限に従います(それ以上のご要望は別途検討が必要です)。
帳票DX for SAPの使い方
帳票DX for SAPは、帳票DXとConnector for SuccessFactorsを組合せたパッケージソリューションですが、それぞれ、一般ユーザ向けと管理ユーザ向けで利用可能な機能が異なります。
帳票DX
帳票DXのユーザは、「管理者ロール」と「一般ロール」というロールで分けられます。
いずれのロールでも、帳票テンプレートの作成(帳票デザイン)を行うことができます。
テンプレートの作成方法は、PDF帳票と、オフィスファイル帳票(Excel/Word/PowerPoint帳票)では、作成ツールが異なります。
帳票DXのXAデザイナーを使ってテンプレート作成を行っても、Connector for SuccessFactorsに正しくログインできない場合、帳票出力が行えません。
帳票出力ができない場合は、Connector for SuccessFactorsやIASの設定もご確認ください。
また、帳票作成サービスを利用して、自社でのテンプレート作成を行わない場合など、帳票DXのユーザを意識する必要がない場合あります。不明な場合はお問い合わせください。
【一般ユーザ】XAデザイナー(PDF帳票)の概要
https://spc.opro.net/hc/ja/sections/38577532794777
【一般ユーザ】XAデザイナーのログイン
【一般ユーザ】XAデザイナーの使い方
【一般ユーザ】DDO(Excel/Word/PowerPoint帳票)
https://spc.opro.net/hc/ja/sections/37662709385625
【一般ユーザ】DDOの初期設定と使い方
管理者は、一般ユーザがスムーズに利用できるように各種設定(セットアップ)を行う機能を扱います。
また、管理者は、帳票を出力した後の処理を自動化するための設定(D3Worker設定)を行うこともできます。D3Workerは、出力した帳票を郵送サービスや電子契約サービスに連携したり、メール配信したり、後続処理の自動化に役立ちます。
【管理者ユーザ】XAデザイナー設定
https://spc.opro.net/hc/ja/sections/38076447374489
バケットと権限
帳票DXでは、テンプレートを保存する領域を『バケット』というフォルダによってコントロールできます。部署別にバケットを分けたり、試作と本番リリースを分けて管理したり、利用規模が大きくなってくると活用されることが多くなる機能です。
【管理者ユーザ】D3Worker(外部サービス連携機能)
https://spc.opro.net/hc/ja/sections/36658927127577
後続サービス連携の設定
生成した帳票を、PDF等のファイル形式でダウンロードするだけではなく、配信や電子契約などの後続サービスと連携して業務を自動化することができます。
Connector for SuccessFactors
Connector for SuccessFactorsも一般ユーザと管理者ユーザで利用可能な機能が異なります。
【一般ユーザ】Connector for SuccessFactors(ユーザマニュアル)
Connector for SuccessFactorsユーザマニュアル
【管理者ユーザ】Connector for SuccessFactors(管理ユーザ向け)
Connector for SuccessFactors管理者マニュアル
帳票DX for SAPのバージョンアップについて
帳票DXは、3ヶ月毎に新バージョンがリリースされます。
リリース内容は、こちらのURLです。
https://spc.opro.net/hc/ja/articles/16062455056537
バージョンアップ予定は、通常1ヶ月前までに、各ユーザ企業の管理者にメールにて連絡され、バージョンアップ予定日に自動で反映されます。
新しいバージョンの帳票DXは、リリース前に充分なテストを行い、オプロ社内での確認を行った後、リリースしています。
検証環境などでの事前相談につきましては、OPSS(当サポートサイト)からお問い合わせください。
帳票DX for SAP価格について
帳票DX for SAPは、帳票DXとConnector for SuccessFactorsを組合せたパッケージソリューションです。
帳票DX
帳票DXの価格は、他プラットフォームでパッケージされているエンジンと同じ価格体系となっています( https://www.formdx.com/price/ )
Connector for SuccessFactors
Connector for SuccessFactorsの価格は、従業員数などによって変わります。
SuccessFactors Employee Central(EC)に登録されている従業員10,000人毎、もしくはConnector for Salesforceにログインして操作を行うユーザの月間利用数(Active User) 100AU毎に月額100,000円(税別)となります。
- 例1) 登録従業員数32,500人、AU3,000人の場合、Connectorは月額3,000,000円(税別)
- 例2) 登録従業員数5,500人、AU500人の場合、Connectorは月額500,000円(税別)
CSP(Customer Success Plan)
CSPは、帳票DXシリーズを迅速に使い始め、確実に効果を出すための支援を行う有償サービスです。
月額費用の販売価格20%となります。
帳票作成サービス
A4サイズ1枚(マッピング項目50項目まで):1,000,000円〜(税別)
PoCコンサルティング/導入コンサルティング
1人月:256万円(時給16,000円✕160時間)税別
改訂履歴
2025年3月21日:初版