v2.23まで、ソアスクでは契約ライセンスレコードに対して「編集画面で数量や単価を減らす」のみが可能であり、数量や単価を増やすことはできませんでした。
※数量や単価の増加を行うためには、一度契約全体を解約して新たな契約を作成する必要がありました。
しかしv3.1以降、契約ライセンスレコードに関して同一の手順で
- 数量や金額を増やす(アップセル)
- 数量や金額を減らす(ダウンセル)
を行うことが可能になりました。
前提
本記事で使用する用語について簡単に記載します。
- アップセル: 契約中のライセンスから上位(高額)のライセンスへの変更、もしくは数量の追加による取引額の増加
- ダウンセル: 契約中のライセンスから下位(低額)のライセンスへの変更、もしくは数量の削減による取引額の減少
v3.1のソアスクで契約のアップセル・ダウンセルを行う場合、どちらにしても以下のステップを踏むことが必要です。
- 商談もしくは販売を作成(参照先の契約管理レコードを指定&契約区分に「契約変更」を設定)
- 見積条件・見積を作成(見積種別に「ライセンス洗替」を設定&洗い替え後の契約ライセンスとする品目・サービスを登録)
- 見積を選択して「受注確定」を押下
事前準備
アップセル・ダウンセルの操作を行う前に、ユーザのプロファイルに対して商談のページレイアウト「Soasc Opportunity Layout」を割り当ててください。
設定>オブジェクトマネージャ>商談>ページレイアウト>ページレイアウトの割り当て
で開いた画面で「割り当ての編集」をクリックし、アップセル・ダウンセル操作を行うプロファイルに対して「Soasc Opportunity Layout」を選択して、保存します。
また、レコードタイプが「Settings」である設定マスタレコードの「商談連携」項目をONにしてください。
アップセル・ダウンセルの操作手順
以下の契約ライセンスを含む契約管理に対して、アップセルを行う手順を説明します。
- 新規商談を作成します。
この際、参照先の契約管理レコードにアップセル対象の契約管理を指定し、契約区分に「契約変更」を選択します。
- 商談レコード詳細画面で「見積作成」ボタンをクリックし、見積条件登録画面を開きます。
- 見積種別に「ライセンス洗替」を設定し、契約期間を指定したら「見積」タブをクリックします。
- 明細行に品目・サービスを追加し、アップセル後の契約ライセンスに相当する数量や金額を入力して、保存をクリックします。
※ここで元の数量や単価よりも少ない数値を入力すると、ダウンセルになります。
- 作成した見積にチェックを入れ、「受注確定」をクリックします。
アップセル・ダウンセル操作を行った結果、新たな契約ライセンスが作成されます。
利用開始日の値には「契約期間 開始予定日」で指定した日付が入っていることが分かります。
元の契約ライセンスは利用終了日が「契約期間 開始予定日」で指定した日付の前日に変わり、「有効」のチェックが外れます。
既に作成されている納品明細の扱い
アップセル・ダウンセルを行うために作成した見積を受注確定すると、その見積で指定した明細分だけ、新たな納品明細が登録されます。
併せて、初めに契約管理を作成した際に既に作成されていた納品明細レコードの中でアップセルの見積条件 契約期間に含まれるものは以下の扱いを受けます。
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「請求済」項目、「債権管理連携済み」項目、「会計システム連携済み」項目、「売上締め済」項目のいずれかがtrueである場合、もしくは「売上対象期間開始」項目の日付 <= ライセンス終了日(適用開始日の前日) < 「売上対象期間終了」項目の日付 である場合
既存の納品明細を打ち消すようなマイナス金額の納品明細が新しく作成されます。
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上記に当てはまらない場合
既存の納品明細は削除されます。