1. はじめに(概要と目的)
- 記事の目的: 本記事は、SAP SuccessFactors (SFs) の仕様変更や設定変更が、帳票DXの出力機能にどのような影響を及ぼす可能性があるかを解説し、安定稼働に向けた注意事項を提示します。
- 対象読者: 帳票DX管理者、連携システムのSAP側管理者、システム運用担当者。
2. SuccessFactors (SFs) 側の変更と影響
データ取得元であるSuccessFactors側の変更は、帳票データそのものに影響を与えます。
エンティティの変更
変更項目 影響の内容(帳票DX側) 対策・注意事項 フィールド(項目)名の変更/削除 帳票DXのテンプレートでマッピングしているデータ項目が取得不能となり、帳票出力エラーや項目値の欠損が発生します。 SFs側での項目名変更時は、必ず帳票DXテンプレート側のデータソース定義と マッピングを修正してください。 フィールドのデータ型変更 データ型の不一致により、帳票DXでの処理や出力時にエラーが発生する可能性があります。 事前に連携テストを実施してください。 エンティティ自体の廃止/変更 データの取得元エンティティ自体が使えなくなると、帳票出力エラーや項目値の欠損が発生します。 廃止予定のエンティティがないか必ず確認してください。 権限設定の変更
変更項目 影響の内容(帳票DX側) 対策・注意事項 必要な項目が非表示になったり、不要な項目が表示される場合があります。 利用ユーザーに必要な権限が維持されているか、定期的に棚卸ししてください。
変更の際は、事前に連携テストを実施してください。
3. 変更管理とテストに関する推奨事項
安定稼働のための具体的な運用ガイドラインです。
- 変更管理プロセスの確立:
SFs側の変更計画が出た時点で、弊社サポートへ共有するプロセスを定めてください。
※ご契約内容により共有先や対応内容が変わる場合があります。担当にご相談ください。
- 事前テスト環境の活用:
- SFs側の変更は、本番適用前に必ずテスト環境で実施し、帳票DX for SAPの全テンプレートで出力テストを実施してください。
- テスト時には、過去の帳票の正常出力結果と、変更後の出力結果のデータ比較を実施することを推奨します。
- 弊社サポートへの相談:
- 記載以外の変更も影響を与えうる可能性はあるため、不明点ある場合は弊社サポートにご相談ください。
SFsユーザーの権限変更